THAT’S “NISHI”STYLE

西 貴志流

西 貴志流 Vol.1「創業ストーリー ~外食産業からの転身~」

西 貴志流 Vol.1

「創業ストーリー ~外食産業からの転身~」

私がディパーチャーグループの前進となる会社を立ち上げたのは31年前の12月17日。駅前のワンルームのアパートを借りて、文字通り机一つから始まりました。

話は小学生に遡りますが、私は子供の頃から『きれいでおいしそうに見えるお弁当作り』に大変興味がある少年でした。なぜ、そんなにお弁当作りにこだわったのか?私は母を小さいころに亡くしていますので、自分と妹のお弁当を作るのが私の役目でした。しかし、子供の作るお弁当の中身はさみしいもので、同級生に見られるのがとても恥ずかしかったのを覚えています。「みんなに負けないお弁当を作るぞ!」そんな一心で、学校帰りに本屋さんで『女性自身のお弁当特集』を立ち読みしては、その紙面の彩り溢れるおいしそうなお弁当を見よう見まねで一生懸命作っていたものです。きっと出来栄えはほど遠いものだったと思いますが、私が料理にこだわる様になった大きなきっかけです。

また、とんかつ屋さんでアルバイトを始めた時も、初日からとんかつを揚げられると思っていた、世間知らずでただた だ生意気な高校生でもありました。そんな私は真剣に『天皇の料理番』になるのを夢みながら外食産業の道へ進み ました。そこで商品開発をしていた私が、なぜ建物管理業界に参戦しようと思ったのか?

当時、外食産業の現場で営業が終わるとフロアの清掃にやってくるのは、高齢の清掃員の方たちばかりでした。飲食 業界のアルバイト面接には若い女性もたくさんやってくるのに、なぜ清掃業の世界は違うのか?もし、この清掃業界が もっとクリアに明るいイメージの職業になったらどうなるのか?まだまだ可能性がある業界なのではないか?

そんなシンプルな思い付きが、この業界に参入することになったきっかけだったのです。

西 貴志流 Vol.2「常識を疑い、時代を読む」

西 貴志流 Vol.2

「常識を疑い、時代を読む」

私は、小さいころに母を亡くしていたので、幼少期に形成されるであろう、常識、非常識の概念があまりなかったのかもしれません。「当たり前」という世の中の常識を知らなかったので、それが逆に「全ての物事に否定から入らない性格」に繋がったのかもしれません。是か非かも分からないのだから、可か不可か、だってわからない。そんな感じです。だから、「出来ない」という言い訳から入らなかった。

ダイナミックに変化する時代は、ビジネスチャンスに溢れています。
ただしチャンスをものにできるのは、新しい時代の常識に基づいて、大胆でスピーディーな行動ができるものに限られています。このスピード感あふれる時代に、常に危機感を持って対応しないと時代のはざまに取り残されてしまいます。

すべての業態は永続的ではありません。既存のサービスに新たなニーズを組み合わせ、常に形を変えて進化していかなければ生き残っていくことはできません。このスピードはこれからも、もっともっと加速していくと思います。

誰にも先が読めないこの時代、大事なのは、これまでの常識に捉われず、時代の風と匂いに敏感になることです。その眼には見えない感覚こそが、当社の今まで蓄積されてきた経験と実績に基づいた、人間の匠の技と、知恵と、感性の集大成だと自負しております。

この見えるようで見えないノウハウを、今後のビジネス形態にも、柔軟に応用させていきたいと思っています。

西 貴志流 Vol.3「なにくそ精神」

西 貴志流 Vol.3

「なにくそ精神」

中学生の頃、お小遣いを貯めて買ったラジカセが、学校から帰ってきたら家になかった。
父親が黙って質屋に入れてしまったんです。それをどうしても出したくて、アルバイトを本当に頑張った。そうやって、小さいころから負けない気持ちで大人の世界にどんどん入っていったことが今の『なにくそ精神』に繋がっていると思います。それは、かっこいい『なにくそ精神』ではなく、現実を生きていかなければならない、差し迫った『なにくそ精神』でした。

いまから30年以上前の創業当時はバブルの真っただ中、お洒落で華やかなものにみんなが酔いしれていた時代、建物管理の業界などは見向きもされない3kのカテゴリに入れられていました。そんな業種で起業しようとしていた私を、周りの友人、同僚たちは笑いものにしたものです。そこでも私の『なにくそ精神』は触発され、「そんな業界を変えてやる!」と闘志を燃やしていました。

でも、その境遇に卑屈にならなかったことは幸いでした。目の前の問題を本当に解決したいと真剣に考えていると、卑屈になっている暇などなかったからです。この現実最優先のなにくそ精神は、今の自分の根底になっていますし自身を奮い立たせるときの支えとなってくれています。

自分が嫌いなもの、イヤなものの粗というのは目につくものです。それが功を奏して、業界内の足りないもの、クライアント様の不満がはっきりよく見えてきたのです。

西 貴志流 Vol.4「お困りごと」は「感動」へ

西 貴志流 Vol.4

「お困りごと」は「感動」へ

お客様が困っているということは、いまだ解決されていないということです。
解決されない問題は、怒りとなって、やがて諦めに変わります。

当社を選んでいただいたお客様にそんな思いはさせたくない。

外食産業時代にも、まずはこちらから「お味はいかがですか?」とお声がけをさせていただいました。お客様からのクレームを受ける前にこちらから聞きに行く。そうすることで、クレームではなく貴重なご意見になると考えました。そんなお客様のご意見や、現場の気付きは企業の財産に代わります。

例えば弊社では、清掃員の一人一人が自分自身の仕事に自信と誇りをもって働くことが出来るようになるために、すべてのもの(ひと、もの、技術、品質)に細分化したマニュアルを作成しました。無機質なマニュアルではなく、「お客様の声、現場の声が創造し、発見するマニュアル」です。

こうして丁寧に作り上げるマニュアルは、「指針」になっていきます。明確でポリシーのある「指針」があることで、現場のひとりひとりが自信をもって作業に取り組むことが出来き、その結果、お客様の満足や喜び、更には感動にも繋げることができると考えています。

お客様の「お困りごと」を、喜びと感動に変えていきたい。
最後には笑顔になってもらいたい。
私たちは、そう本気で考えています。